インタビュー　戦争と平和を考える　わが子を滝に投げた母～地獄の記憶を紡ぐ 12月09日のタイムフリー

母は幼い弟を滝の中に落とした。ソ連軍の侵攻から逃れるためそうしないと生きていけなかったと、移民として満州にいた齋藤幸子さんは語る。彼女の戦争体験に迫る。

現在山形県に住む齋藤さんは、満蒙開拓団として移住した満州で1939年に生まれた。終戦の直前1945年8月9日、ソ連軍が満州へ侵攻。戦場と化した満州から、開拓団の人々は混乱の中、逃げていかなければならなかった。齋藤さんも、ソ連軍による侵攻から逃れて日本に帰国したが、自分が引揚者であることを人に話すことはなかった。しかし、戦争体験を語る人が少なくなる中、後世に伝えたい思いを語る。